入居者の引越し始まる
耐震強度の不足が明らかになった小樽市の賃貸マンションではこの週末、一部の住人が引っ越しをはじめました。強度が部分的に半分程度にというこのマンション。専門家は設計段階での問題点を指摘しています。
入居者の引越しが始まった「小樽ベイサイトシティ」では駐車場に設けられたプレハブで、設計施工した鹿島建設が入居者への説明にあたりました。補修工事が終わるまでおよそ4か月かかることが伝えられました。
(男性住民)「これを機に転出しようと思っています。4月に来たばかり。仕方ない(Q住むところは決まった?)今、決めてきたばかり」
入居者の同意を得て部屋の中を見せてもらいました住民説明会では、「玄関前の壁の耐震強度が不足している」と説明されたといいます。
(後藤記者)「業者が行った住民説明会では玄関の前の壁が耐震強度不足ということでした。見た目にそして触ってみてもどこが耐震強度不足かわかりません」
このマンションのどこに問題があるのでしょうか?構造設計の専門家はマンションの廊下部分の映像に注目しました。
(日本建築構造技術者協会羽沢昭宗さん)「廊下をはさんで両側に住戸がついています、その壁に出入り口の扉がついています。扉が耐震壁として許される開口の大きさより大きかった」
このマンションでは特に玄関などの開口部分の耐震強度が低く強度が基準の半分程度という階もあります。
(日本建築構造技術者協会羽沢昭宗さん)「設計のスタート時点でどこの壁が耐震壁として扱えるか、確認していればこのようなことはあり得ない」
いっぽう入居者は、補修工事の間に住む部屋を探さなければなりません。マンションから歩いて5分ほどにあるホテルは住民に対し、通常の半額以下の1日6000円の料金で部屋を提供することを決めました。
(ヒルトン担当者)「小樽にはアパートが少ない。ホテルに滞在するニーズも多い。困っている住民をサポートしたい」
しかし、いまのところ補修工事のあと、どれだけの住民が元のマンションに戻るのかはわかっていません。
(2006年4月24日(月)「どさんこワイド180」)
本当に購入者の信用を踏みにじる結果なっていることに憤りを感じます。。